フィリピンの語学学校比較・徹底取材記! フィリピン留学って、本当に英語力が伸びて、お得なのか…? |
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フィリピン留学って、本当に英語力が伸びて、お得なのか?
留学コンサルタントとして、カウンセリング、説明会、電話はもちろん最近ではスカイプ、LINE、オンラインチャット相談などで、日々フィリピン留学の良さ、素晴らしさを伝えています。
フィリピン留学が日本で人気になってまだ数年ですが、現在年間6万人の留学生の中で、半数近くが アジアのフィリピンに留学しており、渡航者数だけだと、人気の英語圏を抜いてTOPになりました。
しかし最近欧米などの留学と比較して、『フィリピン留学の劣っている点はどういうところでしょうか?』 という質問をよく受けます。
そこで、今回のコラムでは、あえてフィリピン留学のマイナス面について、筆者の欧米への留学経験そして欧米留学エージェントで勤務した経験から、正直に書きたいと思います。
まず、フィリピン留学がここまで急激に伸びた理由は、以下の3つに集約されます。
・ マンツーマンレッスン中心
・ 日本から近く、格安で留学できる
・ 全寮制で終日レッスンに集中できる環境

■ マンツーマンレッスン 中心
マンツーマンレッスンについては、フィリピン留学でしか体験できないレッスンスタイルです。
アメリカ・イギリスはもちろん、オーストラリア、アイルランド、マルタ(地中海の島)そして最近少しトーンダウンしたとはいえ、依然人気のフィジーなども、レッスンは1クラス10~15名のグループレッスンになります。
1人の先生が自分だけのために、レッスンをしてくれるということは、他の生徒を気にせずに話すことができるということ、そしてレベルに関係なく、自分が強化したいポイントに特化してトレーニングしてくれるという点で、特に英語力が初心者レベルの生徒にとっては、良いレッスンスタイルというのは事実です。
では初心者でもマンツーマンであれば、英語が伸びるだろうと考えるかもしれませんが、そういうわけではありません。 筆者は年2回フィリピンに出張して、提携校への学校視察の際に自分でもマンツーマンレッスンを受講しています。 そして教師と話しをする機会がありますが、ほとんどの講師は、
ほとんどの講師は同じことを言います。 ある程度の語彙力をつけてマンツーマンでアウトプットのトレーニングをすることで、英語力は自分のものになります。 但し、語彙力が極めて低い場合は、マンツーマンレッスンで、地道な語彙力のインプットをしなければならずに、それは講師そして生徒にとっても非効率です。 初心者だからこそ、マンツーマンのフィリピンに留学に行くというのは、間違ってはいませんが、半分は間違っています。 基礎的な文法や語彙力は渡航前に日本で勉強しておくことをお勧めします。 留学前にしっかり計画・目標を立てて、ワンステージ自身の英語力を上げておくことで、フィリピンにいけば英語力は格段に伸びます。
フィリピン人講師ですが、基本正規雇用されている講師は、全員大学を卒業しており、各学校の厳しいトレーニングに合格して、生徒の前でレッスンしていますので、極端なフィリピンなまりなどはありません。 少なくとも英語力が中級レベルの日本人生徒が気になるようなものではありません。
但し、これは毎回私自身がレッスンを受講して知ることですが、ほとんどの講師は、フィリピンはおろか例えばセブ出身の講師であれば、セブ島から出たことがない方々が多いのです。
したがって、講師とのフリートークでは、趣味や地元のレストラン、観光地、仕事、映画、恋愛などの話はできますが、なかなか海外事情、経済、国際紛争、海外の文化・習慣の違いなどのトピックスで会話することが難しいと感じます。
また、講師の質についてですが、繁忙期に団体顧客で生徒が多くなり、閑散期だと生徒が極端に少なくなる学校があります。 その場合、学校側は常に正規雇用している経験ある講師の他に、繁忙期だけ講師を臨時(パートタイム)雇用することがあります。 もちろんそのような臨時講師の教え方がすべて悪いと言うつもりはありませんが、やはり臨時雇用であること、そして経験がない講師のために講師のやる気や教え方に当たり外れがあるのは否めません。
このようなことは、マンツーマンレッスン主体のフィリピン留学において起こりえることで グループレッスンの欧米の学校ではまずありません。
■ 日本から近く、格安で留学できる?
確かにフィリピンは4時間~5時間で行けますので、欧米圏に行くよりは近いのは間違いありません。
最近では、LCC(JET STAR, CEBU PACIFIC) もありかなり安く行けるようになりました。 ただ1週間ならまだしも3ヶ月滞在するのに数時間長く飛行機に座っていることが、これからのキャリアを考える中でどれほどのデメリットなのかをよく考える必要はあります。
それでも留学費用が安いというのは事実です。 例えば3ヵ月の留学をフィリピン留学とカナダ留学で比較した場合、日本で支払う額(入学金・学費・滞在費など)は、約半額になります。
これだけを比較すると非常に安くみえるのですが、実はフィリピン留学には、現地で支払う費用があります。
★ 例えば、CEBUの Aという学校に3ヶ月間 通学した場合
● 就学許可書 6,500ペソ
● ビザ 延長費用 8,350ペソ (2回現地延長)
● ACRI CARD 3,300ペソ
● 総合管理費 2,400ペソ
● 教材費 6,000ペソ
合計 26,550 ペソ (約 9,650 1ペソ= 計算)
上記のような金額は、欧米圏の学校に通学した場合、支払う必要のない額ですが フィリピン留学の場合、長く滞在すればするほど、このような費用を支払い続けていかなければ ならないために、その費用は決して安くありません。
また、現在フィリピンは経済が急成長しており、現地通貨のペソが2年前まで、2円前後だったのが、現在3円近くまで上がっています。 マッサージや交通費などは、日本と比べて非常に安いのですが、外食や電化製品などは日本の方が安いのではと感じることもあります。

■ 全寮制で終日レッスンに集中できる環境
発展途上国であるフィリピンだからこそ、皆さん治安面を心配されています。
しかし学内は24時間セキュリティーが完備され外部の方が入寮することはできません。 CCカメラも設置されおり、学内だと日本よりもかえって安心です。 また、カフェテリア、プール、フィットネスジム、マッサージルームがあり、 掃除・洗濯などもすべてスタッフに任せて、勉強に集中できるのがフィリピン留学の特徴です。
最近流行りの日本人経営学校などは、シアタールーム、日本人シェフによる3食の日本食提供、高速WIFI環境、バーカウンター、部屋内にはドライヤー、ウォシュレット付きのトイレなど設置されている学校もあるために、非常に快適です。 もちろん複数の日本スタッフが常駐しており、到着時の空港ピックアップはもちろん勉強面・生活面で何か分からないことがあれば、すぐにサポートしてくれます。学内も日本人生徒がほとんどのために、文化の違いによるストレスを感じることもあまりありません。

はっきり言っておきたいのが、私はこのような留学をお勧めしていないわけではありません。 しかし、たまに感じることがあるのが、
確かにマンツーマンレッスンで英語の勉強に来ているので、クラスメイトの国籍は関係ないという考え方もあります。 しかし本来英語というのは、講師からだけ学ぶものではありません。 いろいろな国籍・年齢・人種・宗教、バックグラウンドを持ったクラスメイトやローカルの方々とのコミュニケーションの中で、その国独特のアクセントや考え方を学ぶことがとても重要です。
それが将来的な自身のネットワークになることもありますし、本来留学において英語力はあくまでも付随するもので、その土地に住み、文化、習慣、価値観を吸収しながら、身を持って習得していくものです。
私が留学したのは、20年以上前なので、今の留学生とは比較できませんが、日本人がほとんどいないアメリカ南部の田舎街に留学した時、英語がほとんど話せないので、緊張しながら空港から学校関係者に迎えに来てくれと公衆電話で話したことや、白人至上主義者から「Yellow Monkey! Go home」と言われ、頭に来て、下手な英語で言い返したり (あまり良い思い出ではありません…) 、お金がないので、学校の賄い目当てにカフェテリアで配膳のバイトし、そのおかげ大学生から顔を覚えてもらい英語が少しづつ上達していったなど、机上のアカデミックな勉強より生活の中から自然と身についていったように思います。
筆者が思うに本来留学というのは異文化に触れて苦労しながら、英語や人間性を磨いて行くものだと思っていましたが、24時間セキュリティーに守られた安全な素晴らしい施設で、ほぼ日本人の環境で終日教室で勉強をすることに、違和感を感じることもあります。 もちろん、フィリピン留学も週末は外出して、ショッピング、マッサージ、マリンスポーツを楽しむことができますが、意外とローカルの人々と接することが少ないようです。

ここまで書くとフィリピン留学をある意味否定しているようですが、このようなマイナス面の何倍ものプラス面があるのは周知の通りです。 筆者が今一番お勧めするのは、特に英語力をこれから伸ばして行こうと考えている方々は、まずはマンツーマンレッスンで講師の英語をきちんと分かるまで聞き、自分からアウトプットするトレーニングをすることです。 そしてそれができるのはフィリピン留学のみです。
そういった環境で3ヵ月~数ヵ月言葉を発することに十分慣れてから、更に語学力や専門的なスキル・経験を積むために欧米の英語圏に行くというスタイルです。 こうすれば英語にアレルギーがあるような方でもストレスを極力抑えながら英語を習得できるようになるでしょう。

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